現在の日本では、高齢化が進んでいることが問題視されています。
その中でも、高齢者の孤独死の問題は年々深刻さを増しています。
年間の死亡者数が約130万人になる日本ですが、そのうちの3万人が孤独死と言われています。単純に計算すると、およそ50人に1人が孤独死ということになります。
2040年頃には、孤独死が年間20万人に増える可能性があると予測されています。
孤独死をする方には、共通点があることがわかっています。
もはや他人事ではなくなっている孤独死の深刻さをしっかり理解しておきましょう。
孤独死とは?
現在日本では、孤独死の定義がはっきりと決まっていないのが現状です。一般的な孤独死とは、一人暮らしをしていて誰にも看取られることなく死亡することです。
具体的には、自宅内でのケガや、突発的な体調の悪化が多くの原因となっています。孤独死の場合1週間以上など、遺体発見が遅くなるケースが多いです。
孤独死の原因
年々増加傾向にある高齢者の孤独死ですが、その傾向はこれからも増加していくと言われています。
孤独死を未然に防ぐために、孤独死になる原因を知っておきましょう。
地域コミュニケーションが少なくなった
地域コミュニティとは、ご近所付き合いです。
昔の日本では、地域ごとの絆が強く、何かあったら相談し助け合うということが多かったのですが、今の日本では、助け合うどころか近所の人と会話をすることすらしない時代になっています。
特に高齢者になると、足腰が悪くなるため外に出ることが減り、自宅に籠りがちになります。
その結果、近くに頼れる人もいなくなって孤独死が増えているようです。
家族との連絡が少なくなった
一人暮らしをしている親と毎日のように連絡をとっている方はどれほどいるでしょうか。毎日連絡をしている方もいるでしょうが、ほとんどの方は連絡をしていないでしょう。
孤独死をする高齢者のほとんどが、家族と疎遠になっています。
一人暮らしをしている高齢者の多くは、近くに頼れる人がいません。
孤独死を防ぐには、なるべく頻繁に連絡を取り合い、連絡が取れない場合には、異変が起きているのかもしれないと思える状況を作ることが大切になります。
日常生活が難しくなる
歳をとるほど体力は減少していきます。
高齢者の中には、まだまだ元気で若々しい方もたくさんいますが、足腰が不自由で、まともに日常生活を送ることができない方もいます。
なかには、食事をするための買い物すらいけないという状況の方もいます。
老人ホームなどの施設へ入居することのできる高齢者であれば、孤独死を防ぐことはできますが、入居するにあたっての費用を払うことのできない高齢者が多いのも現実です。
入居費用を払うことのできない高齢者は、当然孤独死になる可能性は増えます。
孤独死が及ぼす家族への影響
孤独死の場合、遺体発見が1週間後ということも珍しくありません。
このような場合の多くは、近隣の住民による通報が原因で遺体が発見されるケースが多いです。
なぜ、室内が見れないのに近隣の住民に通報されるのかというと、時間の経過による遺体の腐敗が原因です。
人は死亡してから2~3日もすると、身体の腐敗が進行していきます。その時の、人間が腐っていく悪臭が原因で、住民は「隣の部屋から悪臭がする」などの通報をします。
このような時間が経過してからの遺体発見は、見た目もひどい状態になっていることが多いため、家族にとって苦い思い出になるでしょう。
しかし、家族に及ぼす悪影響はこれでは終わりません。
亡くなった場所が賃貸住宅なら、遺体の腐敗が原因で汚れた箇所を清掃することになります。もちろん自分ではできないので、特殊清掃業者に頼むことになるでしょう。状況によっては、清掃では済まず原状回復工事などをすることになります。この時の費用を家族が支払う場合があります。
分譲住宅でも同じく、清掃や現状回復工事をすることになります。
遺体の腐敗が原因で、住んでいた建物が「事故物件」扱いになってしまえば、家を売るときにも相場で売却することができなくなり、安値で売却することになる可能性もあります。
孤独死をさせないために
高齢者の孤独死を未然に防ぐためには、家族の支えが必要不可欠になります。
離れて暮らしているのであればできるだけ一緒に暮らす。一緒に暮らすことができないのであれば、なるべく毎日連絡をとり健康状態などを確認する。たったこれだけのことでも、孤独死を防ぐのに十分効果があります。
他にも、警備会社が提供している高齢者向けの見守りサービスを利用するのも良いでしょう。
警備会社の提供する見守りサービスは、高齢者の生活動作を確認するセンサーの取り付けや、緊急時に警備員が自宅へ駆けつけるサービスがあります。他にも、孤独死を防ぐサービスがたくさんあります。
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